イベント報告:将棋フェスティバルin遠野(追記あり)

 くどいようですが、正式名称は「東日本大震災復興支援『JT応援プロジェクト』将棋フェスティバル遠野市民会館会場」でごわす。10月3日(土)は午前中に地元大船渡の将棋教室で教わった後、一家四人で遠野に駆けつけました。時間内につくか焦りながらの運転でしたが、なんとか間に合いました。駐車場が工事中だったため、地元の方に教えてもらい車を停めました。ありがとうございます。遠野市民会館は床が絨毯張りの豪華な会館で、80人定員だから、さほど大きくない会場だったとはいえ、袖幕があるステージ付きの豪華な広間でした。「気仙沼や仙台のJTイベントにもいらしてましたよね。」と司会の方やスタッフの方に声をかけていただき、覚えていただけていることにとても嬉しさを感じました。

 定員80人をはるかに超す人々が集まりまして、特徴的だったのは、小中学生が30人前後だったことでしょうか。多くは地元遠野・釜石教室の生徒さん方だったようですが、その他にも、岩手各地から集まった子どもたちが多数いました。「アナグマ姫のブログでこのイベントのことを知って申し込みました」と声をかけてくださった方もいらっしゃり、抽選の可能性もあったので故意に申し込み先を分かりづらくしていたことを考えると何とも恐縮な限りです。

 午後1時開幕。主催者の方のあいさつの後、いよいよ棋士の皆さんの登場。渡辺明棋王、鈴木大介八段、中村太地六段、室谷由紀女流二段、飯野愛女流一級。なんだか私たちに手を振ってくれたようで嬉しいわ(←自意識過剰)。先生方のあいさつの後は、リレー対局です。渡辺先生チーム対鈴木先生チーム。それぞれのチームに地元の棋士の方が3人ずつ入ります。それぞれのチームに小中学生が一人ずつと大人が二人ずつ入りましたが、小中学生の棋士さんは会場内のトップ2で大人に引けを取らないですし、大人も地元の将棋の先生など、強豪の皆さんです。見事な相矢倉の対局になりました。しかしそれでも皆さんの「自分のせいで負けたら嫌だよう」という緊張が強く伝わりました。プロ棋士の先生と向かい合って対局するのは誉れなことですが、いざ大勢に見守られるとなると大変なことだと思います。対局後は特に勝因となった小学生棋士さんの一手に話題が集中していましたが、皆さん本当にすばらしい差し手だと思いました。

 その後はプロ棋士の先生との記念撮影、中村太地先生の詰将棋教室、ぐるぐる指導対局、自由対局の同時開催でした。息子はぐるぐる将棋教室の抽選から漏れたのですが、却ってよかったかもしれません、友だちとの自由対局や先生方との記念撮影、詰将棋も存分に楽しみました。娘の方は少し詰将棋をした後、ぐるぐる指導対局で四枚落ちに挑戦したものの、これが長いのなんのって。あと一歩のところで詰み筋を誤るのと、逆に絶体絶命の状況下で先生方が負けさせないために逃げ道を空けてくださるのの延々繰り返し。最後に室谷先生に「負けました」と言っていただいた時には、まるで「サライ」の合唱が聞こえてくるように感じました。

 娘の指導対局終了に合わせるように次のプログラム突入。先生方五人のトークショーです。「始めたきっかけ」「対局前日に気をつけること」「対局中の失敗の思い出」「休日の過ごし方」「棋士になっていなかったら」という楽しい話題が多かったです。ちなみに、前日はみなさん一致してしっかり睡眠をとることでしたが、室谷先生の前日は運動と焼き肉だそうです。中村先生の子どもの頃の夢はFBI捜査官だったそうです。他にもたくさん楽しい話が聞けました。

 その後は質問コーナー。取り上げられた質問の一つが「最近なかなか勝てません。棋士の皆さんはそんな時どうしますか。」でした。私、その質問の主に心当たりあります。100%正解の自信あります。その質問に対し、渡辺先生の「勝てないなら頑張るしかない。」というプロの矜持としての答えにも震えましたし、鈴木先生の「負けた時は『相手や相手の家族が喜んでくれる良いことをした』と考えるようにしている」という答えにも救われるように思いました。そうだよ、質問主よ、がんばるしかないんだよ。

 トークショーの後はお楽しみ抽選会。先生方のサイン色紙が景品でしたが、なんと!息子が鈴木先生の「粋清」のサイン、娘が先生方五人連名のサインを当てました!今まで将棋フェスティバルやテーブルマーク大会など、すべてのイベントで一度として抽選に当たったことがなかったのに、今回は出来過ぎです。ですからですね、今まで多くのイベントに行って道路公団にお金を落としたりしてきたのに今まで報われなかったことに免じて、「なに?あそこ、兄妹で当たっている、ずるい」とお思いの気持ちを飲み込んでいただけませんでしょうか。お願いします。

 最後に渡辺先生の代表挨拶。直に被災地の様子を目にしていただき、気にかけていただいているのが伝わる、ありがたいメッセージでした。棋士の皆さんとあいさつしていただき、イベントは終了となりました。
 その後、ひょんなことから帰られる先生方に開館玄関で遭遇して最後の最後の挨拶をしました。とんぼ返りで次の会場に向かわれる先生方や、最後の撤収に携わるスタッフの皆さんを目の当たりにして、本当にきめ細やかなイベントに参加させていただいたと実感しております。またぜひ来年もイベントを開いていただいて参加できたらいいなと思うと同時に、その時には感謝の気持ちを忘れずにいたいものだと改めて感じました。
 あと、会場の遠野市民会館前の豆腐屋をご紹介いただき、寄せ豆腐を購入しました。今朝食べたら、ものすごくおいしかったです。ご紹介、まことにありがとうございました。

中村先生の詰将棋(ラスト問題)を紹介します。ちなみに姫父は答えを聞き逃しています。息子は自力で解いたか答えを聞いたかしているはずなのですが、回答のコメントをいただいた時に頼りになるかなあ……。それにしても、中村先生は本やメモを見ずに、頭の中から問題を繰り出していました。すごい。
IMG_3057.jpg

《追記》
 渡辺明棋王のブログに、このイベントのコメントがありました。イベントの最後の挨拶でも震災の風化を心配していることをおっしゃってましたが、さらにブログの中で発信していて、個人的に感動しておりました。数えきれないほどファンがいる先生がブログを通じて発信することが、どんなに多くの人の心に影響することか。ただ強いだけでなく、被災地にまで心を配ってくださる先生が日本の将棋界を代表する立場にいて、本当にありがたいことで、これからも応援させていただきたいと改めて思いました。

渡辺明棋王のブログ・10月3日の記事より
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Comment

今回はサイン色紙兄妹でダブル当選おめでとうございました(^^)
記念撮影もして、充実の1日だったのでは?

掲載されている詰め将棋は息子さんの棋力なら一目です
ちょっと厳しい言い方かもしれませんが(^_^;)
アナグマ姫ちゃんでも解けるかも
手数やヒントを与えると簡単すぎるので、自力で解いてもらうよりありませんが(笑)

コメントありがとうございます。

今朝起きた娘に挑戦させたら解けました。
何度か試行錯誤の上でだったので、一目というわけにはいきませんでしたが、自力でがんばれました。じっくりやったからできたのでしょうが、公開会場の中で「われ先に」という気負いでやったらできなかったかもしれません。そんな中で次から次へとスラスラ正解した子どもたちがいて、本当に大したものだと思いました。

今の岩手県の豆棋士たちは初段前後の実力者が多いので競争が激しいですよね
その競争から抜け出す者が出るか楽しみです

コメントありがとうございます

K岡様

 コメントありがとうございます。
 K岡様にそう言っていただくと勇気が出てきます。
 「K岡さんの目から見れば、まだ抜け出されていないんだ。」と信じてがんばって行かせたいと思います。
 

No title

こんにちは。

ダブル当選おめでとうございます!

我が家は息子と旦那のみの参加でした。
私も行きたかったな~。

渡辺明棋王のブログにも遠野のことが書いてました。
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira

コメントありがとうございます

あみママ様
 
 コメントありがとうございます。
 そうなんですよ。渡辺棋王のブログコメント、本当にすばらしいと思います。本日購入した「将棋世界」11月号には、そんな渡辺棋王が竜王戦挑戦者として糸谷竜王に挑む記事が載っていました。断然応援します。息子は最近冴えてなかったけど、すべては「竜王 渡辺明」の名前が載った○○○○が欲しかったからだーと、ポジティブにもほどがある気持ちでがんばることにします。
 JTプロジェクトは日本将棋連盟HPのイベントレポートにも紹介されますので、こまめにチェックして、遠野の記事が載るのを楽しみに待とうと思います。写真も多い記事になると思いますから、息子さんがどこかに写っているかもしれませんよ。

No title

アナグマ姫の父様

お返事ありがとうございます。
我が家も「将棋世界」を三カ月前から愛読しています。息子が。

なかなか将棋の大会の引率ができず(いつもパパ担当)、
他のご父兄の方々と知り合うチャンスも少なく、寂しい思いをしております。

でもこちらのブログがあるので、本当に助かっております。ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします!

こちらこそよろしくお願いします

また次の大会でお会いできるのを楽しみにしております。
また、コメントの書き込みもこれからもよろしくお願いします。とても励みにしております。
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Author:anagumahime
中1の息子と小4の娘、
☗将棋を愛する2人の子どもを応援する父親です。
岩手で暮らしています。

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